Yes or No.
ないと答えていればガーデナーでなかったでしょう。
ではまた明日。
とにかく、それがきっかけで私の庭師修行がはじまるのです。
運が良かったのは、そんな重要な松を扱えるような老舗造園屋だったこと。
もし今風なレアプランツのオシャレ植木屋だったらば、またすぐに飽きてしまったかもしれません。
しかし、四十を越えてからの転職。しかも右も左もわからないまったくの異業種。
それはもうご想像通り、いやご想像以上です。
師匠は私の人柄や職歴を面白がってくれたものの、周りの職人さんはそうは簡単に見てくれません。
むしろファッション業界やスタイリストなど、チャラチャラした女々しいイメージらしく、そんな野郎に仕事が務まるわけがない、という雰囲気はビシビシ伝わりました。
そりゃそうでしょう、庭師なんて職人業のなかのザ・職人。もうみんなゴリゴリですから。
しかも、そもそも実家の家業が植木屋や花屋だとか、農業高や大学を出てきた生粋のひとたちばかり。
「ほんとにおれ、やれんのかな…」