Landscape Ninjas.

近頃、置き場のないグリーンが奥さんから不評です。

 

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先日のブログで書こうとして忘れてたことがひとつ。

 

庭師ブログといってもファッションサイトのだし、たまにはいいネタかと思いまして。足元のこと。

 

最近はガーデニングやディスプレイ仕事はアメリカンワークウェアにスニーカーだったりしますが、先日みたいに木に登るときはやっぱり足袋がいちばんなのです。

 

いくつか前の記事で庭師のパンツについて触れましたが、腰や腿周りがゆるくテーパードしたパンツ、いわゆる乗馬ズボンといったアイテムも、ただ「それっぽい」からでなく昔から試行錯誤し淘汰されてきたものなんですね。

 

つまり意味があるから受け継がれるのです。

 

例えば木の枝に跨ったとき、ふつう人間なら棒に跨って、まして高所ならば不安と恐怖で両手足でしがみつきますね? だけどその手を使って剪定するとなるとフリーハンドでなければならない。なので片足を木の又に引っ掛けたり、MMAのサブミッション技みたいに絡ませたりして身体を安定させます。

 

これだけでもわりと身体が硬いとかバランス感覚悪いと辛ンどいですが、そんなふつうじゃない動きに対応できるパンツてこと。同じく脚絆や手甲もするとなるほど実感します。

 

まあそんな格好で高い木の上にいるわけですから、観光の外国人さんが「ニンジャ! ニンジャ!」と喜ぶのも頷ける話です。

 

で、足袋ですが。

 

経験からひとことで言えば「素足の感じ」。滑りや引っかかりとか「枯れ枝に乗ってるかもしれない」みたいな危険予知まで、とにかく足裏の「感覚」です。

 

ファッションでも足袋っぽいものがたまに出たりしますけれども(マルジェラとか)、大概は足先が割れてる見た目のディテールだけ。

 

つまり、いちばん重要なのは足先の割れでなく、ソールなんですよね。ペッタペタの薄いゴム。

 

なので始めの頃はナイキ・エアリフトのアッパーとソールをひっぺがして、力王(老舗足袋ブランド)のソールをくっつけるみたいなアホなこともしました。(大失敗!)

 

で、現代のなにが足袋にいちばん近いのか? と考えた結果、やはりクライミングシューズなのではないかと。

 

と考えるとパンツもグラミチあたりのクライミングパンツが近いし、道具もだし、結局んとこ全般的にクライミングなんじゃん!みたいな。笑

 

そんなわけで、目下かっこいいクライミングシューズを全力リサーチ中です。

 

ただ、どれもくるぶしあたりのサンダル状でハイカットのがない(ゴミとか入るからコレが重要)。

 

あとはここまで事細かに注文書いたので、岡部くんあたりが作ってくれるの待ちます。(他力本願)

 

こっちはニンジャでなくサムライですが、三田真一スタイリングのカップヌードルの新CMがかっこいい。

 

こういう仕事見せられると未だすこし後ろ髪引かれる思いもしますが、昔から「俺は生涯スタイリスト」と言っていたし、そういう気概を持ったひとだけがずっと頑張っていける仕事だといいと切に願います。

 

ちなみに先日のオリンピック閉会の「安倍マリオ」も彼の仕事って知ってます?笑

 

それでは。